【beatmania IIDX】脱力して押すとはどういうことか考えてみよう。

こんにちは。ジョルノと申します。ジョバーナではありません。

 

今回はBPLの感想記事ではございません。

最近割と真剣に地力上げを頑張っているんですけど、その中で得た知見をまとめてみたいと思って書いてみました。私自身の解釈を述べることで、誰かに「この部分は同意だな」とか「ここはこう思うけどな」といった意見をお聞かせ願えれば幸いです。

 

 

はじめに

beatmania IIDXというゲームはとにかく難易度の裾野が広く、最難関に位置するような曲たちは果たして人間にやらせる気があるのか?というレベルで難しいです。秒間35ノーツも叩かせたり、プロのDJが演奏しているスクラッチをそのまんま再現させたり。。。

皆伝4曲目、最後の門番として立ちはだかる「冥」のジャンル名は「HUMAN SEQUENCER」。もはや機械(シーケンサー)レベルの処理を求められるのです。

 

そしてこんなにも難しく、密度も濃い、となると力いっぱいに鍵盤を叩いていたら曲のリズムに間に合わせることができません。そこでよく言及されるのが『脱力して押そう』というアドバイスです。

 

しかし脱力、とはどういうことか。これを言語化するのは非常に難しく、自分の言葉で解釈して体に落とし込んでいくのは大変な作業だと思っています。皆様の助けが必要です。「脱力」ってどういうことだろうという個々人の捉え方を私にも教えて頂けると、とても助かりますし、自分の解釈をよりしっかりと形作るきっかけにもなると思います。その議論をしたいがためにこの記事を書きました。

 

私自身、腱鞘炎になったことをきっかけに運指を大幅に見直し、少しは改善されたのかなと思いますが、まだまだ発展途上であると思います。

項目『筆者の来歴』の部分には運指を改善するプロセスを時系列順に述べております。自分自身を振り返る意味で書いていますので、正直言って興味ないわと言う方が大半だと思います。

なので、項目『筆者の解釈』の部分に、鍵盤の押し方全般についての今の解釈を申し上げます。こちらを重点的に読んでいただけると嬉しいです。

 

筆者の来歴

まずは筆者の来歴について紹介させていただきます。なぜわざわざこんなことをするかと言うと、筆者の運指の変化について順を追って説明させていただきたいからです。

 

少しだけ自己紹介をさせて頂くと、筆者は現在、皆伝・未難4・アリーナはA1とA2を行ったり来たり、といった感じのスペックです。総合BPIは30程度、☆12のAAAは400曲いかないぐらい。得意譜面は中速(bpm150前後)とズレハネ譜面に縦連・苦手譜面はスクラッチ全般と超高密度譜面です。

 

運指については初心者の頃からいわゆる親スリ運指で、ここ1年ぐらいで1048式もある程度は使えるようになりました。

 

では、皆伝合格直後から現在に至るまでの数本のプレー動画を交えながら、どのように改善を行っていったか紹介させていただきます。

 

①皆伝初合格(2021/1/30)

皆伝初合格時の穴冥。やはりウイニングランは格別です。

数本の動画を交えながら、、、と言いつついきなり画像で申し訳ございません。しかも旧筐体。

このころはまだ田舎に住んでました。バスは一日何本か来る。

皆伝の目安としてバドマニ・クエル・天空などのハードクリアを挙げる方が多いですが、絶対に癖をつけたくなかったのと、低速がド下手で対策する気もなかったことから、もう少し難しめの譜面にもハードを付けたうえで受験しました。

具体的には嘆きの樹。これにハードが付いた数日後皆伝に合格。なので、私的には嘆きハードで皆伝GOサイン、という基準を推したいのです。

 

②低速が信じられないぐらい下手なEMERALDAS 2021/5/6

 

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このあたりでライトニングモデルが生活圏内に存在する場所に引っ越しました。なんてぬるぬる動くんだ、なんか画面が綺麗すぎて逆に気持ち悪いぞ!とか思っていました。

 

ビックリするぐらい低速が下手です。けど後半謎にコンボがつながっていますね。

まあ、ともかくこれが私のプレースタイルだったわけです。運指がバタバタしてて余裕なさそうだし、指が伸びきって力が入っている感じがします。

 

曲が終わった後に遊ぶ癖は今も健在。

 

③neu 2022/1/20

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だいぶ月日が空きましたね。半年ぐらいギタドラにお熱でした。キャストアワーが始まったぐらいからまた弐寺に復帰し、「塩ばななジョルノ」というハンドルネームを使い始めました。ジョジョ5部については、また今度語りましょう。

 

弐寺に復帰した理由ですが、BPL2021の最後の方の試合を見て、「あまりに面白すぎる、俺もこんなプレーしてみたい!」と感じたことが要因として一番大きいところでしょう。なかでもSEIRYU選手のプレーが好きでしたので、少しずつ真似し始めました。

まずは、SEIRYU選手の手元を見て気付いた点である、小指に鍵盤が降ってきていないときは手を開く、ということを意識して変えてみました。4鍵5鍵あたりに鍵盤が降ってきているときは小指を7鍵から離し、伸ばしてみる。そうすると、これまで手首が親指から小指に向かって下がるように斜めになっていたのが、多少まっすぐになりました。(手の甲の向きが斜め45度ぐらいになっていたのが、多少天井方向に向くようになったということです。)

 

これを意識することで、親指+それ以外の4本、みたいな形でこれまで鍵盤を捌いていたのが、小指+それ以外の4本みたいな分け方もできるようになった、のかな、、?指の独立性が上がった感じはします。

それと、鍵盤を押していないときに注目したのは良い着眼点だったと思います。ほかの指が動いていても待機状態で楽に構えている指が存在する、これが脱力の第一歩なのかもしれません。

 

当時の押し方を再現。実際やってみるとわかると思うんですが、なんか右手が苦しいです。よくこれで物量捌いてましたね。あ、あと汚くてごめん♡。

 

④Verflcht(L)初ハード 2022/8/9

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これまた半年ぐらい空きましたね。この半年間は☆12のAAA狙いをやりまくってました。スコアを狙うのが楽しくって楽しくってたまらない、と言う感じで夢中になってビートマニアやってました。

 

この動画を撮る少し前に親指すりすりに限界を感じ、1048式を使えるようにしよう!と決意しました。ですが、今まで何年も使ってきた運指を変えるのは早々簡単なことではありません。密度が薄いところだけでも頑張ろう。そんな魂胆が見られます。

 

右手についてですが、小指と鍵盤の接地面を指紋がある部分に変更しました。これまで小指の側面をべちゃっとつける形で押していたのですが、さすがに腕が痛くなるのと、高密度が押しづらすぎるということで若干指を立てました。

しかし、指を立てたとはいえまだ不十分。全体的に鍵盤と触れている部分が指の腹になっていてしんどそうです。bpm180なので無理やり力で押しに行ってもなんとかなるのですが、200を超えるとこの押し方では厳しいものがありました。

 

小指の接地面が少し変わりました。これにより寝ていた手首がさらに起きるように。ですが、かなり力が入っています。

⑤GENE 2022/11/15

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バージョンはレジデントへ。

 

1048式を習得していく中で、「密度薄いところは2鍵に左人差し指と中指置いておけば、べちゃ押しにも1048式にも移行しやすいぞ!」と体が勝手に覚えてしまいました。これが良いのか悪いのか、いまだに癖が抜けないので判断しかねますが、一点だけ絶対的な利点があります。

それは左手の待機状態が手を開いた形でなく、卵を持っている時の手のような形になったところです。親指とそれ以外の4本で軽~くわっかを作るようにする。皿が降って来た時だけ手を広げる。この2点を意識したことで、かなり楽に鍵盤を押せるようになりましたし、脱力の感覚を掴みやすくなりました。

 

左手の待機状態を変えました。手の大きさ的に手首もできるのですが、譜面を見る際の視線が斜めになってしまうので極力小指で取っています。練習する意思はあります。

 

右手は、鍵盤と指との接地面が全体的に指先寄りになりましたね。左手の力が抜ければ自ずと右手の力も抜けてくる。待機状態は若干指を丸めた形になりました。とはいえ、やはり小指回りがバタバタしています。4鍵6鍵のトリルなどはすごくきれいに押せているのですが、7鍵が絡むと途端に忙しそうです。

人差し指、中指の2本は曲げた状態で鍵盤を押していますが、小指はピンと伸びた状態で待機し、そのまま押していることがお分かりいただけると思います。この動き、実は親指にもかなり負担がかかっていたみたいです。年が明け、季節は廻り、春に。プライベートの話になりますが、年末年始(繁忙期)の忙しさを超えて心に少し余裕ができました。やる気満々でビートマニアに臨んだ筆者の右手親指の付け根に痛みが走ります。腱鞘炎でした。

 

⑥腱鞘炎を超えて 現在

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たまたまですが、neuとファーダリの動画を撮っていましたので、その2本を貼っておきます。まだまだ力みまくってますが、ましになったと思いませんか?

 

腱鞘炎は完治するものではありません。高負荷の動きを加えるとまた痛みが生じるでしょう。無理をするとばね指やジストニアを併発し、ビートマニアを続けられなくなるかもしれない。それだけは嫌でした。

 

毎日ロキソニン軟膏だけは忘れず塗って、サポーターを付けたうえで単発から丁寧に運指の矯正を行いました。特に右手小指。どんなbpm、どんな密度でも爪の音がカチャカチャとなるぐらい立てる、そして第二関節で指を曲げる、この2点を体に染みつくまでやり続けました。

そうするとかなり脱力しやすくなりましたし、指の力で押しに行くのではなく手首のスナップで押すということがわかってきた感じがします。まだたまに親指の付け根が痛くなることはありますけど、以前のように痛みが数日続くということはまず無くなりました。矯正成功です。

 

結果論ではあるんですけど、腱鞘炎になったことで単発の面白さに気付き、新たな武器を発掘できました。これまでアリーナで☆12以外を投げられるとほぼ100%自動的に4位確定、とあまりに単発を光らせる力が弱かったのですが、練習すれば上手くなるものですね。今は逆に☆10とか投げることがあります。

 

だいぶ押し方が綺麗になったと思っています。もっともっと上手くなりたい。

 

 

 

筆者の解釈

結論です。「はじめに」の項目で概要を、「筆者の来歴」の項目で、発展途上ながら筆者の運指が改善されたプロセスを述べました。

 

脱力したフォームを作るためには指から肩にかけて4つのパーツに分け、考えていくのが良いのかなと思います。それぞれ、①指 ②手首 ③肘 ④肩 に分けられるかな。

 

①指

・伸ばしすぎるのも握りすぎるのも負担が大きい。だらーんと腕を垂らしたときの少し曲がった状態で押せると楽。(レゴブロック人形の手のような感じ)

 

こんな感じに親指とその他の指に分かれてだらーんと力が抜けた状態で叩くと、正しいかはさておき楽です。

 

・指と鍵盤の接触面を広くしすぎない。bpmが上がるほど狭くなるイメージで。

・指と鍵盤の接触時間を長くしすぎない。bpmが上がるほど短くなるイメージで。

・~bpm150ぐらいの譜面であれば、第三関節(指の付け根)から打鍵の直前に少し振り上げ、打鍵の瞬間にすとんと落とすことで、鍵盤にインパクトを与えるようにすると光る気がする。(※これでいいのか悪いのか自分でもよくわかっていない。負担も大きくばね指になるかもしれないので、密度が上がると控えたほうがいいかも)

・~bpm180までは指先で押す。(爪と鍵盤がぶつからない程度)

・bpm200~は少し手を丸め爪先で押す。(机でたたいてみると爪と机がぶつかったカチャカチャと音がなるぐらい指を立てる)

・bpm200~の16分や、ジャリジャリ譜面は第二関節で鍵盤を最小限の力で押し込むようにすると楽。(筆者はここが発展途上。たぶんこれを実施できるようになるともっと良くなるのではと思う)

 

②手首

・筐体とひっつくぐらい手首を寝かせて押さない!

・筐体とひっつくぐらい手首を寝かせて押さない!!

・筐体とひっつくぐらい手首を寝かせて押すのは絶対にやめたほうがいい!!!

・上記の押し方は指だけで押せて実にスマートな印象を受ける押し方だが、親指の付け根が腱鞘炎になり後悔することになる。

ホームポジションでは親指側から小指側まで極力水平になるように構える。小指側に倒れた状態や、親指側に倒れた状態はどちらにせよ親指付け根の腱鞘炎を招く。(体験談)

・bpm150前後は手首の力を完全に抜く。逆に高速曲(Bpm200 over)は位置を固定するために必要な力のみ入れる。

・横から見たとき、肘から手首・手首から指までの傾きが変わるようにする。この傾きがあまり変わっておらず、肘から指まで一直線になっている場合は、手首に力が入っており、腕ごと鍵盤を押している。

・~bpm180ぐらいまでは手首のスナップを利かせて押す。肘と手首の2つの自由度があるイメージ。

・bpm180~の高密度やbpm200~の譜面はスナップさせる余裕がないため、指の第二関節で鍵盤を最小限の力で押し込むようにする。このときの自由度は指一本につき一つ。手首は動かさない。

・この際、上腕の筋肉を肘と手首の固定に使うと指への負担が減らせる。255のS乱など高速ガチ押しで鍛えると安定感が増す。

・高bpmの片手トリルなど指の独立性の問題で厳しい配置が来たときは手首の回転を使う。小指側に手首を倒す、親指側に手首を倒す、、、と繰り返すと力を入れて無理やりトリルを光らせることができる。(本当にこれでいいのかわからない)

↑ドアノブをひねるときのような動きです。ギターのピッキングと同じです。あるいは手首ドリルと言い換えてもいいでしょう。うまく使えた例を貼っておきます。

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③肘

・脇を開きすぎるとインパクトが鍵盤に伝わりにくくなるため、無駄にスタミナを消費する。

・ガチ押し・連打は肘周りの筋肉を使う。手首から肘にかけての外側をメインに、上腕内側の筋肉をその補佐に使うイメージ。指には力を入れず、腕で押しに行く。

 

④肩

・なにがなんでも力を抜く。位置を下げる。段位認定・クリアランプ更新・事故べ更新中など緊張する場面では肩に力が入りやすい。力が入ると自然と肩が上がる。下げるためには息を吐きだせばOK。緊張しがちな人はプレー前に深呼吸をしよう。

 

こんな感じでしょうか。

筆者の場合は主に手首、小指に問題を抱えていたので、腱鞘炎になったんだと思います。今後は指についても改善を重ねていきたいと思っているところです。

 

「ここは参考になった!」とか「ここはなんか違う気がする」とかご意見ご感想ありましたら是非にお願いします。