「BPL」を知らない人にも見てほしい!個人的レギュラーシーズン・大将戦ベスト6戦

こんにちは。ジョルノと申します。ジョバーナではありません。

 

皆さんはこの夏ハマったものってありますか?

私はあります。

 

 

それはこれ!「BEMANI PRO LEAGUE」略して「BPL」!いわゆる音ゲーのプロリーグです。今日はそんな「BPL」について、熱く語らせてください。

 

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BPLとは

すでにご存じの方は「ぜひ見てほしい!大将戦ベストバトル6戦」の項目まで読み飛ばしても大丈夫です!

 

公式より引用。

BEMANI PRO LEAGUEはKONAMIが主催する「esports×音楽」の新感覚エンタテインメントです。」

 

まさにこの通りで、他のesportsの試合よりもかなりエンターテイメント性を押し出したイベントとなっています!試合が始まる前には、ホンモノのDJさんのライブがあり、各チームの登場時にはイメージソングが流れ、試合の合間もDJで場を盛り上げてくれる。そんなイベントとなっています。

 

なんと第一試合のlive actはDJ KOOさんでした。最高!

 

今年は全8チームが参加していて、ゲームセンターやアミューズメント施設を運営している会社がチームオーナーとなっています。(ROUND1さんは全国各地にあるので、行ったことがある人もかなり多いのではないでしょうか!)

 

また、BPLは「beatmania IIDX」「SOUND VOLTEX」「DanceDanceRevolution」の三機種が対象となっていて、この夏は「Beatmania IIDX」というゲームの試合が毎週水曜日に放送されていました。

 

beatmania IIDXとは

ではそんなbeatmania IIDXについて超かる~くまとめておきます。beatmania IIDXは7つのボタンとターンテーブルをDJのように操作する音ゲーで、20年以上の歴史を持つゲームとなっております。ゲームセンターにはこんな感じのド派手な筐体が置いてあります。

beatmania IIDXの筐体。けっこうでかいです。

基本的には、画面に表示されているノーツを音楽に合わせてボタンを叩いたり、スクラッチを回したりしてステージクリアを目指すゲームです。曲と操作するタイミングが合っていればいるほど高いスコアが出ます。beatmania IIDXの大会ではこのスコアを競っています。

 

(筆者は高校生の頃から触れているbeatmania IIDXオタクなんですが、話すと長くなってしまうため、ここまでにします。言いたいことは一つ、このゲーム楽しいよ!)

 

BPLのルール

beatmania IIDXの大会と言えば、長らく個人戦のことを意味していました。「この曲なら勝てる!」という武器を磨き、会場で披露する。まさに力と力のぶつかり合いといった感じです。(詳しくは、「KAC: KONAMI Arcade Championship」と調べてみてください。こちらも白熱した試合です)

 

The 10th KAC 決勝大会[pop'n music][beatmania IIDX] - YouTube

 

一方BPLでは団体戦が行われます。詳しいルールは毎試合にじさんじ所属のバーチャルライバー 社築さんが説明してくれてますので、そちらをご覧ください。(下記動画冒頭です)

 

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結構いっぱいルールがあるのですが、特に重要だと思うルールは

・各チーム総当たりのレギュラーステージを6位以上で通過すると決勝トーナメントに行ける。2位以上ならシード権をもらえる。(プロ野球クライマックスシリーズのような感じです。)

・レギュラーステージの各試合は「先鋒戦」「中堅戦」「大将戦」の3戦で争われる。また、各対戦にはテーマ(譜面の傾向)とレベル(難易度)が指定されており、選手は自分が選んだ曲と相手が選んだ曲をプレーする。

・先鋒戦では一曲勝てば1ポイント獲得、中堅戦では2ポイント獲得、大将戦では3ポイント獲得。一曲のスコアが同点だった場合には両チームにポイントが入る。この獲得ポイントが多いチームが勝ちです。(大将戦で一曲取らないとチームとして勝ちにはなりません。)

・先鋒戦では10、中堅戦では20、大将戦では30のコストを消費する。シーズン中選手には140のコストが与えられている。(つまり、特定の選手が強いからと言って全試合大将戦に出る!みたいなことはできません。)

・ストラテジーカードを使えば相手の選曲を無効にすることができる。お互いにストラテジーカードを使った場合は相殺されて無効になる。

・チーム内で一回選曲した曲はもう一度選曲することはできない。

このあたりでしょうか。ってほぼ全部書いちゃいましたね。

 

つまりは、エースプレーヤーをいつ大将戦に出すのか、また、ストラテジーカードを使うタイミングはいつなのか、対戦相手は誰を想定してどんな曲を選ぶのか、などなど長いシーズンを通して”チームで勝つ”戦略を組み立てる必要があります。

 

是非見てほしい!大将戦ベストバトル6戦

大変お待たせしました。今までいろいろ語りましたが、BPLを見たことがあるよという方はここから読んでいただければ幸いです。

 

マジに見たことがない方にも見てほしいなと思って記事を書いてますので、結果にかかわるところは隠しています。

 

①レギュラーステージ第3試合 TAITO STATION Tradz(RIOO) vs SILK HAT(EXIT)

新規参戦チームTradz。対するはメンバーを変更し新体制となったSILK HAT。好発進を切るのはどちらのチームか!今後の命運を占う一戦。

 

まず見てほしいのはシーズン最序盤のこの一戦。先鋒戦ではSILK HATのANSA(あんさー)選手がストラテジーカードを使用し、相手の選曲を変更。圧倒的な精度を見せつけ2ポイントのリードを作る。一方、中堅戦ではTradzのTATSU(たつ)選手が対戦相手のKIDO.(きど)選手の土俵とも言える「CHARGE」テーマで対戦し、見事2曲連続で勝利。チームに4ポイントを持ち帰る大活躍を見せる。(TATSU選手は別の音楽ゲームで10連覇というとんでもない活躍を見せている選手でもあります!

 

Tradz 4 - 2 SILKHATTradzリードで迎えた大将戦。Tradzは今シーズン最注目選手とも言えるRIOO(りおー)選手を配置。一方、SILK HATは長年活躍し続けているEXIT(いぐじっと)選手を配置。BPLの舞台では初登場であるものの、今まで様々な大会で数々の実績を残している二人のバトルから目が離せない。

 

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②レギュラーステージ第14試合 GAME PANIC(54GAYA) vs GiGO(NCHO72)

1試合目での勝利から2勝目が遠いチーム同士の対決。レギュラーステージ折り返しの絶対に負けられない一戦。

 

GAME PANICは先鋒・中堅・大将のどこに起用してもポイントを望める、オールラウンダーな選手が集まっている強豪チーム。しかしながら、第二戦・第三戦ともにあと一歩のところで敗北してしまい、なかなか勝ち点を稼ぐことができていなかった。第四戦となるこの試合では、満を持して高難易度楽曲を得意とする54GAYA(こしがや)選手を大将に配置。

 

一方、GiGOも初戦の勝利から2勝目が遠い。このチームは特にストラテジーカードを投げられる回数が多く、第二戦のレジャーランド戦では一度も自選曲をプレーさせてもらえない、という手痛い敗北を味わっている。しかし、選手のコストの面ではまだまだ余裕がある状態。今まで温存していたチームのキーマンであるCORIVE(かりばー)選手を中堅戦に投入。

 

先鋒戦はテーマ「SCRATCH」。勢いをつけたい両チームはともにストラテジーカードを使用し、相殺。GAME PANIC#MA3#(まさ)選手は高いSCRATCHスキルを要求される楽曲「灼熱beach side bunny (Masayoshi Iimori remix)」を選曲するが、GiGOCYBERX(さいばーえっくす)選手がこれを僅差で破る大活躍を見せる。その勢いのまま自選曲「Buffalo」でも勝利を納め、2ポイントを獲得した。

 

エース対決となった中堅戦。MIKAMO(みかも)選手CORIVE選手がともに好プレーを見せ、2曲とも抜きつ抜かれつのデッドヒートとなるが、ここは痛み分けとなった。(この中堅戦も名勝負です!ぜひ見てほしい!)

 

ここまでのチームスコアは 2-4 。以前から交流があり、ライバル同士の二人にチームの命運は託された。

 

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③レギュラーステージ第26試合 APINA VRAMeS(UCCHIE) vs SILK HAT(SEIRYU)

舞台は整った。魔術師・SEIRYUはチームを救い、決勝進出への希望を繋げるか。あるいは、若きエース・UCCHIEが昨年のリベンジを果たすのか。

 

SILK HATというチームは、SEIRYU(せいりゅう)選手なしには語ることはできないでしょう。それほどまでにSEIRYU選手は絶対的なエースであり、チームの精神的な支柱であると言えそうです。そんな彼の魅力は何といってもそのプレースタイル。二つ名にもなっている「固定オプションの魔術師」の通り、どんなに難しい譜面でも固定オプションで押し切ってしまう、という唯一無二のプレーは必見です。(というかむしろ、難しい譜面になればなるほど彼の土俵になる、というとんでもない選手です)

 

一方、APINA VRAMeSは昨年の優勝チーム。APINAの魅力は何といっても「勝ち方を知っている」と言わんばかりの試合運びと、ベンチの歓声の大きさでしょう。時には奇抜な作戦で賭けに出て勝利するところも好きです。この試合では、底知れぬポテンシャルと、プレーの端々から見られる成長が魅力の若きエースUCCHIE(うっちー)選手が大将戦に出場。

 

SEIRYU選手UCCHIE選手の両名は昨年のBPL2021 ファーストステージ第5試合で全く同じ指定レベル・指定ジャンルで対決しており、その時はシーソーゲームの末、SEIRYU選手が制した。UCCHIE選手はリベンジに燃えている。一方、SEIRYU選手は崖っぷちのチームに勝利をもたらしたい。(SILK HATはこの試合で敗北してしまうと、レギュラーステージ敗退が決定する正念場。)先鋒戦・中堅戦ともに自選を守りあう展開となりチームスコアは 3-3 の引き分けで迎えた大将戦。両者の想いが今、全力でぶつかり合う。

 

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④レギュラーステージ第23試合 TAITO STATION Tradz(RIOO) vs レジャーランド(DINASO)

個性派チームTradzが強敵レジャーランドと対決。会場の時が止まるほどの熱戦。

 

ファンの人気投票にてメンバー4人が1位から4位に並ぶほどの人気ぶりを見せるTAITO STATION Tradz。これまでの戦績は1勝2分2敗と、他チームの状況に大きく左右されてしまう立ち位置で第六戦を迎えている。しかしながら、エースRIOO(りおー)選手の残りコストは50と多く残しており、何より個性派揃いのメンバーが仕上げた自選を守る期待値がかなり高い。なかなか新しいチーム構成のディフェンダーチームである。

 

対するレジャーランドはここまで4勝1敗と大躍進を遂げている。今シーズンのレジャーランドはとにかく、「チームとして強い」。先鋒戦・大将戦どちらでもポイントを狙えるエース1-PIN(いーぴん)選手、圧倒的ズレ譜面処理能力で数々の強敵を2タテしているDINASO(だいなそー)選手ジャイアントキリング連発・爆発力のG*(じー)選手、特定のジャンルで高い専門性を発揮する職人U76NER(うなむね)選手。とにかく隙が無いメンバー構成。なおかつ、ストラテジーカードを使うタイミングも上手く、チームとして強い。(昨年のレジャーランドはとにかく悔しい思いをし続けたチームだった。戦績も決していいものではなく、1勝のみで終わってしまったが、4人とも同じメンバーで今シーズンも戦い、レギュラーシーズン前半は他を寄せ付けぬ独走状態であった。この事実を知るとより泣ける。)

 

先鋒線は1-PIN選手が多少ひやひやする展開がありつつも、圧倒的なスコア力を見せつけて2タテ。チームに2ポイントを持ち帰る。中堅戦ではTATSU選手が意地を見せる自選キープ。2曲目、G*選手自身が選曲した「Präludium」でスーパープレーを見せ、2ポイントを獲得した。ここまでのチームスコアは 2-4 とレジャーランドがリードして迎える大将戦。あなたはこの興奮の中でもスコアの計算が正しくできるだろうか。まずはとにかく、見てほしい。

 

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⑤レギュラーステージ第27試合 GAME PANIC(54GAYA) vs ROUND1(KUREI)

複数のチームの命運を握った緊張感のある一戦。エース不在の中、勝利を掴むのはどちらのチームか!?

 

GAME PANICにとって今シーズンは、毎試合相手を追い詰めているものの、なかなか勝利に繋げることができない、苦しいシーズンとなった。エースのMIKAMO(みかも)選手のコストが0になり、MIKAMO選手と二枚看板を成す、PEACE(ぴーす)選手も残りコストが10、とかなり厳しい状況で迎えた最終戦。しかも、自らの選曲を守るストラテジーカードも一枚も残っていない中で、相手は昨年準優勝ROUND1、と正直言ってこれ以上ないぐらい絶望的な状況に追い込まれていた。

 

対するROUND1もエースU*TAKA(ゆうたか)選手のコストが尽きた状況で最終戦を迎えている。ROUND1はその名の通り"1番"を正面から堂々と目指すチーム。この試合を勝って、首位に上り詰めたい、また、決勝トーナメントを前に、U*TAKA選手に安心してもらえるような活躍をしたい、といった心理でしょうか。

 

この試合は視聴者にも伝わるほどの緊張感があった。そんな状況の中、先鋒戦ではPEACE選手が非常にリラックスした状態でMAKO-G(まこじー)選手を破り、2ポイントを先制する。続く中堅戦は大波乱ジャンル「SOF-LAN」。(しかもこの指定ジャンル、課題曲が4曲しかありません。。。。。。。。) #MA3#(まさ)選手セレクトの「Surf on the light」ではI6VV(いがわ)選手が勝利するものの、二曲目「GRADIUS -FULL SPEED-」にて事件は起こる。まさかの両選手ともに大崩れし、復帰の速さで#MA3#選手がわずかにリードを作り魂の2ポイントをチームに献上する。54GAYA(こしがや)選手はメンバーから受け継がれたバトンを勝利という名のゴールまで届けることができるのか。

 

ちなみにこの日の54GAYA選手は髪をチームカラーである黄色に染めており、選手紹介の際にはまるで某スーパー〇〇〇人のような気を発しておりました。

気を発する54GAYA選手。

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⑥レギュラーステージ第16試合 SUPERNOVA Tohoku(WELLOW) vs ROUND1(U*TAKA)

ここだけは絶対見てほしい。2年前から続く2人の勝負の結果はいかに。

 

この試合をみんなに見てほしいがために、この記事を書きました。まさに、事実は小説より奇なり。

 

SUPERNOVA Tohokuは全チーム中最も選手層が厚いチームと言っても過言ではないでしょう。WELLOW選手はその中でも正エースとして大将戦を担うことが多い。そんな彼の二つ名は「エースストライカー」。これはサッカーが由来ではなく、ストライカー系譜面に自信があることに由来する。(ストライカー系譜面とは、三連符が主体となった譜面のことを指す。三連符はドラえもんの主題歌のイントロのリズムと言えばわかりやすいでしょうか。)

 

対するROUND1は最強のエースU*TAKA(ゆうたか)選手を擁する優勝候補筆頭チーム。beatmania IIDXをプレーしている人で彼を知らない人はいないでしょう。KAC(公式世界大会)決勝には5回連続で進出、うち3回は優勝しており、昨年度のBPL2021では最多の37ポイントを獲得してMVP賞を受賞しているという、モンスター級のプレーヤーである。このような輝かしい実績と圧倒的な実力を持っているU*TAKA選手だが、それでも奢らず、隙を見せない姿はまさに王の中の王。そんな彼の二つ名は「赫き挑戦者」。昨年度、ROUND1はファイナルまで進出するもAPINA VRAMeSに敗北し準優勝に終わった。今年こそは、という思いが彼を前に進めているに違いない。

 

先鋒戦。SUPERNOVA Tohokuは最強の飛び道具 VELVET(べるべっと)選手を配置。自選曲「DXY!」で大差をつけて勝利すると、対戦相手のMAKO-G(まこじー)選手選曲の「CALL」でも圧倒的な精度を見せつけて2ポイントを獲得する。中堅戦では8S.(はちしゃく)選手I6VV(いがわ)選手が出場。8S.選手の選曲がストラテジーカードによって変更されるが勝利。対するI6VV選手も自選曲で勝利を収め、大将戦に望みを繋いだ。

 

さて、上記のWELLOW選手の二つ名「エースストライカー」についてだが、実は彼は二代目ストライカーなのである。では、初代は誰かと言うと、解説席のTANMEN(たんめん)さんである。なんという数奇な運命か。WELLOW選手はTANMENさんの見守る中で、彼から受け継いだ一曲、「BITTER CHOCOLATE STRIKER」でU*TAKA選手に挑む。

 

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あとがき(筆者の戯言)

追記(2022/11/02)。

BPLファイナルが有料版・無料公開版ともに終了し、少し経ちましたね。今年のBPLは同点が5回?6回?もあるし、チームスコアも最後の最後までどのチームがポストシーズンに進出するかわからないような拮抗した内容になりましたね。いや本当に、心臓がいくつあっても足りなかったですし、毎週水曜日が楽しみで仕方なかったです。

 

本当は全試合見てほしいし、ドラマ的な意味ではもっともっと面白い試合があるんですが、見たことがない方にも見てほしい!という思いからこの6試合を選出いたしました。

 

今後ともBPLおよびbeatmania IIDXの1ファンとして、記事を書いていければなと思います。各チームの良いところ紹介とか、各試合の個人的名シーン集とか書きたいです。よろしく。